年頭のご挨拶
千鳥 義典(東京都建築士事務所協会会長)
 新年あけましておめでとうございます。日頃より東京都建築士事務所協会の活動に深いご理解と温かいご支援を賜り、心より御礼申し上げます。会員の皆さまおよび関連団体の皆さまが、健やかに新春を迎えられましたことを大変嬉しく存じます。
 昨年を振り返りますと、社会情勢は大きな転換期を迎え、建築・まちづくりの分野においても、多様な課題と新たな可能性が同時に現れた1年でした。人口動態の変化、カーボンニュートラルへの移行、レジリエンスの強化、デジタル技術の急速な普及など、私たちを取り巻く環境はかつてないスピードで変容しています。建築士事務所が果たすべき役割は、これまで以上に高度化・多様化し、社会的責任もますます大きくなっています。

 さて、2026年もスタートし、TAAFでは今年の活動方針をあらためて共有しながら、より一層前向きに歩みを進めてまいりたいと考えております。本年は特に、「会員同士のつながりを強め、TAAF全体の力を最大限に発揮すること」を大きなテーマとして取り組んでまいります。

 まずひとつ目の方針は、「支部・委員会が共通の戦略のもとで協力・連携し、TAAFとしての総合力を高めていくこと」です。
 支部や委員会はその担当領域や役割は異なりますが、相互コミュニケーションや相互理解を深めることで、単独では生み出しにくい成果をより大きな形で実現していくことが可能になります。情報の共有や、活動内容のすり合わせをこまめに行い、組織全体としての一体感をさらに高めていくことが今年の重要なポイントです。
 ふたつ目の方針は、「支部・委員会活動をより効果的に展開し、シナジー効果を最大化することで、社会的なプレゼンスを高めていくこと」です。
 支部はそれぞれの地域の住民や行政とのつながりを大切にすることで、委員会はそれぞれが持つ専門性や強みを持ち寄り、掛け合わせていくことで、そしてさらに本部と支部との関係を一層密接にしていくことで、私たちの活動をより説得力のあるメッセージや価値として提供することができます。TAAFとしての活動が社会にどのような形で役立っているのか、その認知を広げていくことは、会員の皆さんの活動を後押しする力にもつながると考えています。

 活動を進める上では、ふたつのキーワードを大切にしていきます。
 ひとつ目のキーワードは「ブランディング」です。
 これはTAAFとしての独自価値を育て、より多くの方に信頼や親しみを感じていただくための取り組みです。ターゲットの明確化による訴求力の向上、私たちの強みの再確認と差別化、ブランド・アイデンティティの整理。さらに、どこで・どのように皆さんと接点をつくるかといったタッチポイントの検討、そして情報発信の強化や双方向のコミュニケーション。こうした積み重ねが、TAAFのブランドを形づくる大切な要素になります。
 ふたつ目のキーワードは「共通テーマ」です。
 支部や委員会ごとに進めている取り組みに、できるだけ共通のテーマを持たせることで課題の深掘りがしやすくなり、活動の説得力を増すことができ期待を超える成果につながります。情報やデータを蓄積し、継続性・定期性を意識して活動を続けることで、政策要望などより具体的な社会的アクションにつなげていくことが可能になります。また、タイムリーな情報発信を心がけることで、会員の皆さんや関係機関との連携も強化されていくと考えます。

 そして何より大切にしたいことは、TAAF全体で「中期事業計画の目標を共有し、達成に向けて歩む」ことです。
 個々の支部・委員会の取り組みが、最終的にはTAAF全体の未来につながっています。だからこそ、会員の皆さんとともに同じ方向を向いて取り組む姿勢を、今年は特に大切にしていきたいと思っています。

 2026年も、挑戦や変化の多い1年となるかもしれません。しかし、そうした環境の変化に柔軟に向き合いながら、TAAFとしての価値をより高めていくことができれば、私たちの活動は必ず次のステージへ進むことができると確信しています。
 本年も、会員の皆さまと一緒に、温かさと活力のあるTAAFをつくっていければ幸いです。どうぞ引き続きのご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
 改めまして、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 皆さまにとって素晴らしい1年となりますよう、お祈り申し上げます。
千鳥 義典(ちどり・よしのり)
東京都建築士事務所協会会長・新宿支部、日本設計株式会社
1955年 東京都生まれ/1978年 横浜国立大学工学部建築学科卒業/1980年 同大学大学院修了/1980年 日本設計入社/2013年 代表取締役社長/2020年 取締役会長/2023年 最高顧問/新宿支部