
ベニスには車の通る道はなく、400以上の橋と、少なくとも150の運河があります。
ベニスならではのゴンドラや水上バス、水上タクシーが盛んに移動しています。約三・八キロメートルにもおよぶベニスのメイン運河であるカナル・グランデ。ベニスの中心部を流れ、緩やかなS字の流れを描いているのが特徴。歴史的建造物が両岸に調和しながら建ち並ぶ様子は、まさにベニスならではの景色。
このカナル・グランデの建築群は、世界遺産「ベニスとその潟」を構成する遺産のひとつとして登録されています。「世界一美しい運河」とも言われており、ベニスの歴史と文化を象徴する場所です。ゴンドラや水上バスに乗りカナル・グランデからまちなみを楽しむのも、定番のプランとなっています。特にリアルト橋からの壮大な眺め。息をのむほどの美しさで、ベニスの中心部に位置しており、夕暮れ時には水面に映る夕日がロマンチックな雰囲気を醸し出します。
リアルト橋周辺は海抜が高く、洪水の被害が少ないため、ベニスの商業中心地として発達してきました。商人がよく通ることから「富の橋」と呼ばれ、シェイクスピアの「ベニスの商人」にも登場します。現在では大勢の観光客が行き交い、ベニスで最も写真に撮られている観光地のひとつです。運河の上から見る景色もいいですが、橋の上から望むまちなみは格別。見る場所や時間によって、ベニスのさまざまな表情を楽しむことができます。

藤田 守広(ふじた・もりひろ)
東京都建築士事務所協会台東支部、株式会社藤田建装、株式会社エフ・デザイン
カテゴリー:歴史と文化 / 都市 / まちなみ / 保存
タグ:思い出のスケッチ








