江戸川支部設立80周年記念式典開催
江戸川支部|令和6(2024)年2月13日@江戸川タワーホール
高妻 昭子(東京都建築士事務所協会江戸川支部副支部長、株式会社大和創建一級建築士事務所)
第1部、南雲治嘉デジタルハリウッド大学名誉教授による講演。(撮影:田口吉則)
余興で行われた太神楽曲芸。(撮影:岩間祥泰(先端色彩研究所))
参加者記念撮影。(撮影:岩間祥泰(先端色彩研究所))
 江戸川支部は昭和18(1943)年に結成され、昨年令和5(2023)年に80周年を迎えました。
 昭和18年といえば太平洋戦争のまっただ中。建築基準法の前身の都市計画法の時代。戦時法制により、東京府と東京市が廃止され東京都になった年でもありました。昭和20(1945)年3月には東京大空襲があり、江戸川区も小松川地区・平井地区の約1万戸がほぼ焼失。初代支部長の田辺芳太郎氏はそんな時代に支部長になり、昭和23(1948)年まで支部長をお務めになったようです。
 千⿃義典本会会⻑がご挨拶でおっしゃっていましたが、本会設立より江戸川支部の歴史の方が古いそうです。残念ながら江戸川支部が結成されたいきさつやその時代の活躍などがわかる資料は既になく、そのあたりのことは闇の中です。
 私は第9代支部長(昭和52/1977年~昭和61/1986年)だった彦田芳包氏と親しくさせていただいていたので、彦田氏がご存命の時に昔のお話を聞いておけば何かわかったのではと悔やむばかりです。
 昭和48(1973)年に入会された國分守氏(代11代支部長)によると、当時は設計事務所協会と土地家屋調査士会との両方に加入している方が約半数で、兄弟会のようだったそうです。
 さて、2月13日の式典では、まず第1部として、『コア東京』にも連載いただいている南雲治嘉デジタルハリウッド大学名誉教授に、「建築の配色の新しい捉え方」と題してご講演いただきました。
・配色を設計する上で、感覚で決めてしまうと、施主にも感覚で変えられてしまう。感覚ではなく科学的な根拠をもつ。
・色とは電磁波である。
・色には固有の力がある(色によってそれぞれ違うホルモンを分泌させる)
 詳しくは『コア東京』の連載を読み返してみてください。私自身もこれからはもっと積極的に色の力を意識して、暮らしにも反映させようと思いました。
 第2部の記念式典には来賓も多数お見えになり、総参加者は96名。ご挨拶をいただいたのは、本会千鳥会長、児玉耕二日本建築士事務所協会連合会会長、斉藤猛江戸川区長、藤澤進一江戸川区議会議長。斉藤区長には「耐震設計などで多大な力添えをいただいている」と、嬉しいお言葉をいただきました。
 飯田裕東京土地家屋調査士会江戸川支部支部長のご発声で乾杯。しばしの歓談の後に余興として、大変おめでたい「太神楽曲芸」を鏡味味千代様に披露していただきました。もともとは神に捧げる由緒正しい日本の伝統芸能です。ほか、支部活動に多大な功績があった会員の表彰、協力会員紹介、と終始和やかに宴は進み、最後は全員で記念撮影をしてお開きとなりました。
 これからも副支部長として会の運営に微力ながらも協力し、次回の100周年の時も在籍していられるといいなあと思っております(無理か……)。
高妻 昭子(たかつま・あきこ)
東京都建築士事務所協会江戸川支部副支部長、(株)大和創建一級建築士事務所