思い出のスケッチ #354
晩秋の八ヶ岳
石井 孝男(東京都建築士事務所協会賛助会員、三協株式会社)
 老後のことを考え、ボケないうちに温泉があり美しい山々がそびえる山梨県北杜市に週末車を走らせ、20年経過しました。
 八ヶ岳南面の麓にある北杜市は平成16(2004)年に明野村・大泉村・高根町・須玉町・白州町・長坂町・武川村の七町村が、その後平成18(2006)年に小淵沢町も加わり新しい北杜市が誕生しました。長野県と山梨県に跨ぐ八ヶ岳は国定公園に指定され自然豊かな地域で温泉もあります。
 皆さんご存じの清泉寮(キープ協会)は「清里開拓の父」と呼ばれているポール・ラッシュ博士によって昭和13(1938)年に建てられました。この建物を見上げると大きなXがありますが、これは「アンデレクロス」という十字架です。イエス・キリストの十二使徒のひとり聖アンデレが殉教した際、キリストと同じ十字架では恐れ多いと斜めに建てたことからそう呼ばれたといわれています。ポール・ラッシュ博士は立教大学などで教授に携わるかたわら、日本にアメリカンフットボールを最初に導入した功労者でもあります。
 平成17(2005)年には清泉寮とポールラッシュ記念センターを上皇上皇后両陛下がご訪問されたそうです。
 このスケッチは晩秋の八ヶ岳の最高峰である赤岳と、川俣川渓谷に架かる全長90mの鋼製アーチ橋(東沢大橋、別名赤い橋)と白樺の白および青い空のコントラストを描きました。
石井 孝男(いしい・たかお)
東京都建築士事務所協会賛助会員、三協株式会社
1967年 東京都立大学大学院工学研究科土木工学専攻修了/日本道路公団(現NEXCO中日本)入社、本社・建設局・管理局及び試験研究所等で東海大橋・東名阪自動車道(木曾三川)橋・若戸大橋拡幅・東名改築等に携わり、所長・調査役等を勤める/1993年日本道路公団退職、石川島播磨重工業(IHI)入社/1994年東京都立大学博士(工学)の学位を授与/1995年武蔵工業大学(現東京都市大学)非常勤講師/1996年カザフスタン(イルテイシュ橋梁)に携わり部長・技師長を勤める/2006年石川島播磨重工業退社、NEXCO中日本関連会社入社/2009年退社、同年三協(株)技術顧問、現在に至る