思い出のスケッチ #353
町田市・薬師池公園
石井 孝男(東京都建築士事務所協会賛助会員、三協株式会社)
 東京の郊外というよりも神奈川県に近い町田市ですが、ここに「新東京百景」や「東京都指定名勝」および「日本の歴史公園一〇〇選」に選出された「薬師池公園」があります。
 薬師池は天正18(1590)年北条氏照の命により湧き水を堰き止め、水田用水池として開拓されたことが始まりだそうです。用水池の西側にお寺がありその薬師如来像から、この池はいつしか薬師池と呼ばれるようになりました。その後、宝永の富士山噴火により火山灰や土砂で埋まりましたが、人びとが池を掘り直して現在では公園として整備されています。園内には、ウメ、ハナショウブ、アジサイ、また「大賀ハス」と呼ばれる2000年以上昔の遺跡から発掘されたハスなどが彩ります。以上は市の公園紹介に書かれている内容です。
 市が主催する「スケッチ講習会」があり時々参加しています。市内の公園を巡り講師の方から指導を受けながら構図を決めスケッチし、水彩で色塗りして一日で描き上げます。後日その公園内に展示され講師の方から講評を受けます。このスケッチは、薬師池公園のシンボルである「タイコ橋」と、水面に映る初夏の新緑が生い茂る光景をデザインして描きました。
石井 孝男(いしい・たかお)
東京都建築士事務所協会賛助会員、三協株式会社
1967年 東京都立大学大学院工学研究科土木工学専攻修了後、日本道路公団入社/東海大橋・東名阪(基礎三川)橋・若戸大橋拡幅・東名改築等に携わる/1993年 同公団退職、石川島播磨重工業入社/1994年 東京都立大学大学院博士(工学)の学位授与/1995年 武蔵工業大学非常勤講師、2006年IHI退社/2009年三協(株)入社、現在に至る