子どもたちの夏休み期間に「子ども霞ヶ関見学デー」と題し、各府省庁による職場見学や体験イベント、ワークショップが開催され、毎年たくさんの子どもたちが集まります。今夏は文科省で「土曜学習応援団」の一員として私たちもワークショップを企画、参加しました。
私たちのワークショップは、バックミンスター・フラーの発明したダイマクション地図を通してフラーの思想にふれ、子どもたちそれぞれの思いを込めて、正二十面体のダイマクション地図を組み立てるというものでした。
そのときまず、地球上の陸地はひとつながりだということを感じるために、子どもたちが色鉛筆で彩色したのが、この大航海時代風のダイマクション白地図です。
子どもたちは自分の好きな色で陸地を塗りつぶしていきながら、うわっ、ほんとだ、と声を上げていました。
ワークショップの準備をしつつ、あらためてバックミンスター・フラーは偉大な功績を残した個性的な天才だと感じました。参加した子どもたちやその保護者は、だれもバックミンスター・フラーを知りませんでした。
ダイマクション地図、ジオデシック・ドームをはじめ、フラーの先見性と夢の大きさに、子どもたちが刺激を受け、地球と人類の未来を考えるきっかけになるワークショップをと、私たちの志も大きかったのですが、「宇宙船地球号操縦マニュアル」に寄せた彼のメッセージを、短い時間ではたしてどこまで伝えられたでしょうか。
鈴鹿 美穂(すずか・みほ)左
建築家、川島鈴鹿建築計画共同主宰、東京都建築士事務所協会台東支部
1966年 神奈川県生まれ/1989年 東京家政学院大学卒業
1966年 神奈川県生まれ/1989年 東京家政学院大学卒業
記事カテゴリー:歴史と文化 / 都市 / まちなみ / 保存
タグ:思い出のスケッチ