都市計画法・建築基準法制定100周年記念 国土交通大臣表彰(感謝状)の受賞報告
一般社団法人東京都建築士事務所協会葛飾支部、一般社団法人足立区建築設計協会
植竹 和重(東京都建築士事務所協会常任理事、植竹一級建築士設計事務所)
受賞理由(功績概要)は「文化活動を通じ建築行政の普及啓発に顕著な功績のあった団体」としてで、主だった理由とすれば、耐震診断等「まちづくりの安全」に貢献したことによる区の推薦をいただいたことだと思います。
そもそもの発端は平成30(2018)年12月14日付の「都市計画法・建築基準法制定100周年記念事業に係る表彰候補者(建築基準法関係)の推薦について(依頼)」というのが、葛飾区役所都市整備部建築課、齋藤登課長の目に留まったところから始まりました。
平成31(2019)年1月4日の葛飾区賀詞交歓会の後、宇佐美貴士支部長、白石正倫副支部長と私とで建築課へ年始の挨拶に伺った時に、課長から「こういう推薦依頼があるので団体として葛飾支部を推薦したいと思うけど、どうだろうか」と声を掛けられたのがきっかけでした。よい話でしたので話を進めていただくことを快諾して、功績資料としての活動記録等、功績の内容を把握するのに参考となる資料を集め始めました。資料の提出期限が1月11日と決められていましたので、支部長、役員で支部規則、建築課等と一緒に行った研修時の写真、総合防災訓練、業務委託契約をしている「耐震化促進普及啓発活動支援事業」等を行っている写真、支部活動としての定例耐震委員会開催時の写真等を取りまとめて提出しました。
また、足立支部では、約10年前に足立区と契約をするには法人格が必要ということで、一般社団法人足立区建築設計協会を支部役員が設立し、以来「耐震改修啓発事業」に係る出前相談会を年間40回から50回区内各地で行い、耐震改修事業を続けてきました。翌年からは「住まいの相談」を受託して建築無料相談を行うようになりました。平成30(2018)年の大阪北部地震のブロック塀の事故を受け、ブロック塀の地震時に対する全国的な不安に対処するため、足立区の「建築物耐震アドバイザー派遣委託」を受け、住民のブロック塀点検依頼により活動する事業も始めました。これらの活動により足立区建築安全課の推薦を受けました。
提出後は半ば忘れていましたが、4月4日に「表彰されることになった」と宇佐美支部長から聞かされた時、役員は大喜びでした。記念式典は6月19日に、東京国際フォーラム、ホールCで行われると知らされましたが、6月12日までの間「関係者限りの取扱い注意」ということで暫くの間、公にできなかったことがもどかしかったです。
国土交通大臣表彰の受賞者は、都市計画法関係(個人)116名、(団体)22団体。建築基準法関係(個人)141名、(団体)14団体でした。受賞者の個人では建築審査会会長や県職員、団体では建築協定委員会等、行政関係が多かったです。その中で建築士事務所協会は葛飾支部と、足立支部だったというのは建築課との密接な係わりがよかったのかと思います。
葛飾支部の建築課との係わりは古く、資料を紐解くと、
「昭和40(1965)年4月1日東京都より特別区に対し、建築行政の事務移譲が行われて以来、葛飾支部においても情勢に対応して、区建築部と緊密な協力関係を保つべく組織的に努力してまいりました。(中略)区内40の建築士事務所で構成されている葛飾支部では、区建築行政への側面協力となる事業を推進し、区民サービスを官民協調の上で実現して行きたいと、具体策を検討してまいりました。この結果、区建築部の窓口業務への強力な補助機関並びに区民への直接サービス機関として、当支部主催による「建築関連相談」を区役所内に定期的に設ける事となったものです。(後略)」
『東京都建築士事務所協会 広報』昭和41(1966)年5月30日発行から転載。
このように昭和41年5月6日から始まった「建築関連相談」が今は「建築リフォームなんでも相談」と改称して、53年間続いています。半世紀以上にわたる建築課とのお付き合いは、諸先輩方々の並々ならぬ努力が受け継がれて今に至っています。その結果がこの感謝状に込められていることを、これからの支部を支えてくれる人たちと共有して行きたいと思います。結びに、両支部の関係者の皆様には改めてお礼と感謝をさせていただきます。
植竹 和重(うえたけ・かずしげ)
東京都建築士事務所協会常任理事、植竹一級建築士設計事務所
1951年 東京都生まれ/1974年 足利工業大学工学部建築学科卒業/植竹一級建築士設計事務所/葛飾支部
1951年 東京都生まれ/1974年 足利工業大学工学部建築学科卒業/植竹一級建築士設計事務所/葛飾支部
カテゴリー:支部 / ブロック情報
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