VOICE
『コア東京』2015年8月号編集後記
青木 雅哉(東京都建築士事務所協会 編集専門委員)
東京都建築士事務所協会の本部が今月、西新宿から新宿駅の東側に引っ越します。かく言う私もこの5月に自宅を引っ越したばかりです。ちなみにその前の引越しは3年前でした。
大学を卒業して2年後に上京しましたが、現在の部屋が6軒目の部屋となります。4軒目はたまたま長く住んでいましたが、あとは1〜3年で引越しを繰り返しています。
引越しをするにはお金がかかりますし、契約のほか住所変更など面倒な手続きも多くて嫌になることもあるのですが、環境が変わって気分がリフレッシュする、新しい出会いがあるなどメリットも少なくありません。
しかし最大の利点は、引越しの時こそ思い切って荷物を処分できるということでしょうか。いわゆる「断捨離」です。普段はなかなか捨てられない物でも、引越し先へ持っていく価値があるのかと考えると、ようやく捨てる勇気が出てきます。また収納の奥などに仕舞い込まれていた物を整理・処分できるのもやはり引越しの時くらいでしょうか。
若いころは、あれもこれもと欲しい物が山のようにありましたが、私も50歳を過ぎて物への執着が弱まってきました。これからは徐々に身のまわりの物を減らしていき、死ぬ時はほんのわずかな必要品しか残ってないというのが今の私の理想です。
青木 雅哉(あおき・まさや)
1962年静岡県清水市生まれ・静岡市育ち/1985年京都工芸繊維大学意匠工芸学科卒業/1985年〜アパレル、工芸、飲食業界などを経て/現在(株)日建設計広報室課長、東京都建築士事務所協会編集専門委員