副会長就任挨拶
令和3・4年度 東京都建築士事務所協会
永池 雅人(東京都建築士事務所協会副会長・品川支部、株式会社梓設計)
富樫 亮(東京都建築士事務所協会副会長・千代田支部、株式会社日建設計) 木村 修(東京都建築士事務所協会副会長・台東支部、株式会社パッソン一級建築士事務所)
武内 敏幸(東京都建築士事務所協会副会長・江戸川支部、株式会社中野文一設計事務所)
杉本 由美子(東京都建築士事務所協会副会長・台東支部、株式会社杉本由美子建築設計事務所)
脇 宗一郎(東京都建築士事務所協会副会長・千代田支部、株式会社安井建築設計事務所)
総会会場の明治記念館中庭にて。(撮影:大平 孝至、2023年6月15日)
副会長
永池 雅人
(主査/委員長)東京建築賞特別委員会、機構改革WG
(委員/担当)正副会長会、常任理事会、理事会、支部長会議、相談役・参与会、関東甲信越ブロック協議会、東京三会建築会議、倫理委員会、総務財務委員会、東京建築賞選考委員会、法定講習講師
(オブザーバー)会員委員会

 前期に引き続き、副会長を務めさせていただくことになりました。今回の新しい人事においては副会長の半数が入れ替わることとなりましたが、新たに若い人材が登用されたこと、また初の女性副会長が誕生したことなど、千鳥会長のもと、協会の新たなステージの幕開けが予感されます。私もその一翼を担う人間として、決意を新たに協会の未来に向けて取り組んでまいります。
 昨年度は機構改革ワーキングを担当させていただき、委員会やワーキングなど協会組織の見直しや、理事会・常任理事会のあり方、支部やブロックと本部との関係をより緊密にするための方策などについて検討を重ねてまいりました。残念ながら最終的な結論にいたるまで議論を尽くすことができず、一旦中間報告として理事会に報告させていただきましたが、大きな道筋はつけることができたと思います。今期はさらに詳細を詰め、協会をより理想的な組織へと改革を進めていきたいと考えています。
 一方、今期はアフターコロナに向けて本格的に第一歩を踏み出す年になると考えます。コロナの影響で協会のさまざまな会議も急速にWeb会議が普及しました。移動することなく会議に参加できることで、参加しやすくなったということはあると思います。しかしながら直接会って顔を見ながら言葉を交わすことの大切さを実感したのもまた事実です。画面を通してではなかなか伝わらないニュアンスもあります。理事会や委員会のあり方、支部やブロックと本部との関係など、あらゆる場面でコミュニケーションの大切さが浮き彫りになってきている今、会員の皆さんに寄り添い風通しのよい組織とすべく取り組んでまいりますので、会員の皆さんからも忌憚のないご意見や、またさまざまなアイデアをいただきながら、双方向のコミュニケーションを充実していきたいと思います。
副会長
富樫 亮
(主査/委員長)総務財務委員会
(委員/担当)正副会長会、常任理事会、理事会、支部長会議、相談役・参与会、日事連対応、首都圏連絡会議、TARC、法定講習講師
(オブザーバー)広報委員会、会誌専門委員会

 このたび3期目の副会長を仰せつかることになりました。
 これまでの4年間は、協会執行部の一員として、理事会に上程する諸々の課題の抽出と整理に係る業務に加え、広報委員会の担当副会長として、また、コロナ禍の中にあっても安全で安心な避難所を運営するために必要なノウハウの蓄積をめざした「避難所のあり方を考える勉強会」、協会業務の効率化と会員サービスの向上を目指した「会員データベース再構築PT」、建築士の「社会貢献活動推進WG」、急逝された畠山副会長の後を継ぎ「働き方改革推進WG」などの主査を拝命し、メンバーの皆様の献身的なご支援に支えられながら活動してきました。
 広報委員会では昨年9月に無事協会ホームページを改訂できました。会員データベースは昨年6月に運用を開始し、事務局の会員情報管理の効率化が計られつつありますが、このデータベースを基盤にしたSAP:社会貢献活動ポイント申請システムも軌道に乗ろうとしています。引き続きマネジメント支援センター運営WGで、協力事務所紹介サービスなど、新たな会員サービスの胎動が始まりました。今後も関係各位のご指導とご協力をよろしくお願いいたします。
 さて、「コロナ禍」が収束に向かう中、リアルな会合とWebを併用したコミュニケーションが主流になってきましたが、協会の役員編成も世代交代の渦中にあります。喫緊の課題である協会の財務体質の健全化と会員増強のための施策に加え、業界全体の課題であるDXへの対応や、世界的な課題である2050年に向けたカーボン・ニュートラルを目指した環境配慮に対する取り組みなど、課題は山積みです。千鳥新会長を補佐しつつ微力ながら全力を尽くしたいと思います。
副会長
木村 修
(主査/委員長)大規模修繕WG
(委員/担当)正副会長会、常任理事会、理事会、支部長会議、相談役・参与会、首都圏連絡会議、東事政研、総務財務委員会
(オブザーバー)業務委員会、木造耐震専門委員会、構造技術専門委員会

 このたび2期目の副会長に就任いたしました。1期目は、大規模修繕WGと多摩地区との交流に力を入れ、マンション管理組合からの相談窓口開設、本部と多摩地域の支部・建築士事務所との懸け橋となるべく、尽力してまいりました。
 既存マンションの大規模修繕は、建築設計を生業としているものとして避けて通れない問題であると考えます。前任期より、多くの委員会に参加していますが、中長期事業計画に示された令和5年度の重点施策である「既存マンションの大規模修繕業務委託に向けた体制構築」に千鳥新会長の下、真摯に取り組みます。
 また、支部の活性化も重要と考えます。東京都建築士事務所協会は大手建築士事務所から、中小規模の建築士事務所までさまざまな企業が会員として在籍しています。私は小規模建築士事務所として、地域に根付いた活動も重要だと考えています。ひとつの事務所単位ではなく、建築士事務所が集まった支部だからこそ可能となる「都民のために地域に密着した社会貢献」や「行政からのより高い評価」を目指して、それぞれとの橋渡しに励み、支部の発展に力を注ぎます。
 そして、東京都建築士事務所協会では、BIMやDX等のIT技術への対応、既存マンションの省エネ・再エネ化、2030年カーボン・ハーフ、2050カーボン・ゼロへ向けた取り組み、働き方改革、社会貢献、既存マンション大規模修繕、耐震診断、耐震補強設計と多くの課題への対応が必要です。そしてそれぞれの課題に対し、意見交換・検討するために多くの委員会を設置して、さまざまな委員の方による積極的な議論がなされることを願っています。会員の皆様のご協力をお願いします。
 これからも、諸先輩方や会員の皆様からのご助言をいただきながら、微力ながら精一杯職務に邁進していく所存です。皆様方のご支援をよろしくお願いいたします。
副会長
武内 敏幸
(主査/委員長)リノベーション専門委員会
(委員/担当)正副会長会、常任理事会、理事会、支部長会議、相談役・参与会、関東甲信越ブロック協議会、TARC、総務財務委員会、法定講習講師
(オブザーバー)事業委員会、受動喫煙防止対策確認委員会、既存マンション省エネ再エネ促進事業検討緊急WG

 このたび、新任で副会長に就任させていただきました。これまで支部長を2期4年、常任理事を1期2年務めさせていただきました。今までは支部活動の活性化とブロック内での情報交換や会員交流を主として活動してまいりましたが、今後は千鳥新会長のもと協会全体の運営に携わることとなり、微力ではありますが、その重責を果たせるよう努力していく所存です。
 現在の建築士事務所を取り巻く事業環境は、時代の流れとともに大きく変化し、その変化に迅速かつ的確に対応する必要があります。国では脱炭素社会に向けたカーボンニュートラルに関する建築基準法等の改正や、すべての建築物に省エネ基準適合の義務化を推進しています。また、東京都では「100年先も安心」を目指して「TOKYO強靭化プロジェクト」を策定し、2040年代に目指す東京の姿を示しました。その総事業規模は概算で15兆円に上ります。事業委員会並びに既存マンション省エネ再エネWGを担当する予定ですので、制度を有効に活用し、会員の皆様とともに施策の推進に貢献していきたいと考えています。
 また、協会の健全な運営には、本会執行部の運営方針と支部並びに会員自身の活動方針が、同じ方向性であることが重要です。現在の協会会員の事業所規模は10人以下の小規模事務所が約85%を占めており、第5ブロックにおいては、さらに小規模事務所の割合は高くなっています。私自身が小規模事務所の経営者でもあります。常任理事時代にともに活動した経験を活かし、その多くを占める小規模事務所のニーズを少しでも反映して、魅力のある楽しい協会にしていきたいと思っています。
 最後になりますが、協会の益々の発展と会員のための協会になるよう、微力ながら努力していく所存ですので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
副会長
杉本 由美子
(主査/委員長)建築相談室専門委員会
(委員/担当)正副会長会、常任理事会、理事会、支部長会議、東事政研、相談役・参与会、関東甲信越ブロック協議会、東京三会建築会議、指導委員会、総務財務委員会、法定講習講師
(オブザーバー)法制委員会、青年部会会

 このたび、副会長に就任させていただくことになりました。
 私が当会に入会したのは、16年前の平成19(2007)年7月です。独立後7年目、業務はまわりはじめたものの、漠然とした将来的な不安を感じはじめ、何か動かなくてはと思い当会に入会したのをよく覚えています。台東支部では、諸先輩方からさまざまな活動を通して多くのことをご教授いただきました。また好奇心旺盛なまま自由に活動させていただき、楽しく有意義な時間を過ごしてきました。今回、千鳥新会長が掲げられている「継承と革新」、台東支部で、まさしく行われてきたことです。また、入会後、早い時期から本部にも送り出していただき多くの経験をさせていただきました。本部では、相談委員会、指導委員会の各委員を長年務めさせていただいています。その他、外部団体では、東京都建設工事紛争審査会、国土交通省建設工事紛争審査会、住宅リフォーム紛争審査会にて、弁護士の先生方と建築紛争の調停等に関わらせていただいております。
 今回、千鳥会長の執行体制の中、私が担う役割は、「若手の活用+女性の活用」のきっかけ(アイコン)になることだと思います。多くの団体で、若手や女性の活用が行われていますが、なかなか定着には至りません。当会は、「建築士事務所の団体」という性質上、若手や女性の会員が少ないと思われていますが、最近ではかなり増えてきています。そのような会員の方々が、何も気負うことなく自然に前に出て、自由に活動に加わっていくことのきっかけ(アイコン)になれればと思っております。
 今後2年間、千鳥新会長の元、諸先輩方のご助言を受けながら、協会会員皆様のお役に立てるように、そして「継承と革新」を成し遂げるお手伝いができるように、精いっぱい邁進してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
副会長
脇 宗一郎
(委員/担当)正副会長会、常任理事会、理事会、支部長会議、相談役・参与会、首都圏連絡会議、東事政研、総務財務委員会
(オブザーバー)研修委員会、建築ふれあいフェア特別委員会、マネジメント支援センター運営特別委員会、賛助会

 このたび、副会長に就任いたしました。
 昨年度までは支部長を2期4年務めて参りましたが、今年度からは千鳥新会長のもとで当協会の任務としての「業務の適正な運営」と「社会貢献」を遂行してまいります。
 ようやくコロナ禍以前の生活に戻る兆しが見えてきましたが、このパンデミックの影響で社会ニーズが激変した一方で、「新たな知恵と学び」を得ました。これらにより変容する世の中の環境変化に対応していく建築士事務所が迫られる課題も多くあります。仕事の多様化やDX人材の不足もさることながら、2050年のカーボン・ニュートラル達成のためのさまざまな取り組みも必要になってきています。そして、建物単体の省エネ化だけでなく、自然エネルギーの活用、創エネルギー、BEMSなど多岐にわたりさらに複雑化してきています。これらの課題への高い知見を持っての対応は勿論ですが、次世代にも継承していかなければならないため、これらの職責に相応しい建築士事務所の地位向上に努めてまいりたいと思います。
 そして、建築を通して社会やまちづくりを元気にしていくことができますが、そのためには設計を担う専門家である建築士事務所の存在が欠かせません。諸先輩方々の経験を継承しながらも、地域の特性と環境などの事情に配慮し、事務所の地位向上と併せて、次世代の若い人と一緒にやりがいのある職場づくりへのチャレンジを積極的に努めてまいりたいと思います。
 今後は建築業界に留まらず、他の各業界団体が各課題に協調して取り組む契機となることが最良のシナリオであり、問題解決にもなることだと確信しています。この様な認識を会員の皆様と共有しながら、精力的に活動してまいりたいと思いますので御支援、御協力をよろしくお願いいたします。
永池 雅人(ながいけ・まさと)
東京都建築士事務所協会副会長・品川支部、株式会社梓設計
1957年 長野県生まれ/1981年早稲田大学理工学部建築学科卒業後、梓設計入社/現在、同社フェロー
富樫 亮(とがし・りょう)
東京都建築士事務所協会副会長・千代田支部、株式会社日建設計
1955年 新潟県生まれ/早稲田大学大学院修士課程修了/1980年 株式会社日建設計入社/同取締役常務を経て現在、同フェロー
木村 修(きむら・おさむ)
東京都建築士事務所協会副会長・台東支部、株式会社パッソン一級建築士事務所
1952年 茨城県生まれ/1975年 東海大学工学部建築学科卒業後、八千代エンジニヤリング株式会社建築部入社/1989年株式会社パッソン入社/1994年同社代表取締役就任、現在に至る
武内 敏幸(たけうち・としゆき)
東京都建築士事務所協会副会長・千代田支部、株式会社日建設計
1955年 新潟県生まれ/早稲田大学大学院修士課程修了/1980年 株式会社日建設計入社/同取締役常務を経て現在、同フェロー
杉本 由美子(すぎもと・ゆみこ)
東京都建築士事務所協会副会長・台東支部、株式会社杉本由美子建築設計事務所
1966年 千葉県生まれ/ 東京理科大学大学院修了、設計事務所勤務を経て2000年独立、現在に至る
脇 宗一郎(わき・そういちろう)
東京都建築士事務所協会副会長・千代田支部、株式会社安井建築設計事務所
1969年福岡生まれ/福岡大学工学部建築学科卒業/1993年 株式会社安井建築設計事務所入社/現在、同企画部部長