東京百景2022(第23回建築ふれあいフェア支部ポストカードselection)
JR中央本線旧国立駅舎
川﨑 和彦(東京都建築士事務所協会立川支部、一級建築士事務所杢和設計)
100年を経て甦る名建築の駅舎
 大正13(1924)年、西武グループの創業者・堤康次郎率いる箱根土地株式会社が、東京商科大学(現一橋大学)とともに理想の学園都市を目指し、国立大学町の開発を始めました。駅を中心に扇状に広がる街の構造と景観を重視し、大正15(1926)年、「赤い三角屋根に白い壁」の洋風建物をシンボルに、中央本線国立駅舎が開業しました。
 以来100年近く市民に愛された駅舎ですが、JR中央本線の高架計画に伴い駅舎は解体保存され、新駅が完成した後の令和2(2020)年に建築当初の瀟洒な姿に復元し、国立市有形文化財指定を受けて中央沿線に新たな名所が生まれました。

所在地:国立市JR中央本線国立駅前
建築時期:大正15(1926)年
撮影者:川﨑 和彦
川﨑 和彦(かわさき・かずひこ)
東京都建築士事務所協会立川支部、一級建築士事務所杢和設計