戸田建設株式会社 成田工場
設計|戸田建設
第51回東京建築賞|一般部門二類 優秀賞

北西側全景。西側の道路に面して事務棟を配置している。





- 北西側全景。西側の道路に面して事務棟を配置している。
- 西側外観。互いに引き立て合う手前の事務棟と奥の工場棟。
- 工場棟機能を大屋根が包み込む。
- 外観とリンクするモジュール化された事務棟の内装。
- 配置図
建築主:
戸田建設株式会社
表彰建築士
事務所:
事務所:
戸田建設株式会社一級建築士事務所
施工:
戸田建設株式会社
所在地:
千葉県成田市新泉23
主要用途:
PCa (プレキャストコンクリート) 製造工場
構造:
S造、RC造(PCa造)
階数:
地上2階
敷地面積:
43,816.67㎡
建築面積:
11,512.98㎡
延床面積:
12,488.00㎡
竣工:
2022年7月
撮影:
曽我俊成(スタジオバウハウス)
設計趣旨:
この計画は、当社PCa工場の建て替え・再整備である。社会が求める「脱炭素社会の実現」、「建設業界の技能労働者不足解消」、「労働生産性向上」に応えるため、スマートファクトリーを自ら構築し、誇りを持って働ける環境を目指した。周辺環境に配慮して、曲面屋根でボリュームのある工場棟を道路から離し、西側の主道路に面してボックスカルバート状の小規模な事務棟を配置。スカイラインを段階的に下げて周囲との調和を図ると共に工業団地に新しい景観を創出した。工期短縮や運搬の効率化によるCO2削減を実現するため、既存工場で製造したPCa部材を最大限活かす構造計画を採用。
工場棟は鉄骨とPCaの複合工法によりPCa製造に適した大空間を構築。事務棟はユニット化したPCa部材を連結する工法に挑戦。更に内装では温かみのある木質材料を採用し、外装同様のモジュール化を図り、デザイン性を高めると共に、執務空間としての機能面にも配慮した。
RE100の達成に加え、スマートファクトリーを実現するためのシステムの構築、PCa製造の全自動化を視野に入れており、建設業を先導するPCa工場となることを期待している。(菅⾕ 悦和、浦波 寛弥)

菅⾕ 悦和(すがや・よしかず)
⼾⽥建設
1967年 神奈川県⽣まれ/1990年 宇都宮⼤学⼯学部建築⼯学科卒業後、⼾⽥建設⼊社/現在、同社建築設計統轄部建築設計第2部⽣産・物流施設設計室主管
⼾⽥建設
1967年 神奈川県⽣まれ/1990年 宇都宮⼤学⼯学部建築⼯学科卒業後、⼾⽥建設⼊社/現在、同社建築設計統轄部建築設計第2部⽣産・物流施設設計室主管

浦波 寛弥(うらなみ・ひろや)
⼾⽥建設
1985年 北海道⽣まれ/2008年 東北⼤学⼯学部建築社会環境⼯学科卒業/2010年 同⼤学⼤学院修⼠課程修了後、⼾⽥建設⼊社/現在、 同社建築設計統轄部BIM設計部BIMプロジェクト設計室主管
⼾⽥建設
1985年 北海道⽣まれ/2008年 東北⼤学⼯学部建築社会環境⼯学科卒業/2010年 同⼤学⼤学院修⼠課程修了後、⼾⽥建設⼊社/現在、 同社建築設計統轄部BIM設計部BIMプロジェクト設計室主管
選考評:
戸田建設のPCa製造工場と、そこで生産されるPCa部材ユニットで構成された事務棟。人手不足対策や労働環境改善など、建設業界が直面する問題への解決策のひとつとして、躯体工事のPCa化の需要増大を予測。それに向けて生産能力の向上と建物・生産設備の高度化を目指したスマートファクトリーである。完成したPCaが整然と並ぶ外部ヤードでは橋形クレーンが走行し、屋根下では天井クレーンとコンクリート搬送トロリーが行き来する。その内外が交わるクロスオーバーゾーンでの必要最大高さを確保した端部から、なだらかな弧を描いたシンプルな大屋根が印象的な姿を見せる。
事務棟は、工場全体の中枢機能を担うと同時にPCaのショールームとしての機能を持つ。PCaの躯体に対し、内装はモジュール化を図った同一スパンの木質系仕上げとし、その壁・床・天井の二重の間を空調で活用した合理的な「Box in Box」の構成としている。
日本の建設業界が抱える構造的問題は多くの要因が絡み合い、簡単には解決し得ない閉塞感を生み出している。そんな中、この先の未来を見据えながら、確かな技術を基にし、新たなチャレンジを行う姿勢や総合的な質の高さが審査員から評価された。(赤松 佳珠子)

赤松 佳珠子(あかまつ・かずこ)
建築家、株式会社シーラカンスアンドアソシエイツ代表取締役・パートナー、法政大学デザイン工学部建築学科教授
1968年 東京都出身/1990年 日本女子大学家政学部住居学科卒業/1990年 シーラカンス(のちC+A, CAt)に加わる/2002年 CAtパートナー/2016年 法政大学デザイン工学部建築学科教授/現在、CAtパートナー、法政大学教授、国土交通省社会資本整備審議会委員
建築家、株式会社シーラカンスアンドアソシエイツ代表取締役・パートナー、法政大学デザイン工学部建築学科教授
1968年 東京都出身/1990年 日本女子大学家政学部住居学科卒業/1990年 シーラカンス(のちC+A, CAt)に加わる/2002年 CAtパートナー/2016年 法政大学デザイン工学部建築学科教授/現在、CAtパートナー、法政大学教授、国土交通省社会資本整備審議会委員








