3rd MINAMI AOYAMA
設計|三菱地所設計
第51回東京建築賞|東京都建築士事務所協会会長賞

北西より青山通り越しに見る。都市スケールとヒューマンスケールが共存する意匠。







- 北西より青山通り越しに見る。都市スケールとヒューマンスケールが共存する意匠。
- 配置・1階平面図
- 東立面・断面図
- 東側の隣接住宅地とのバッファとなるポケットパーク。
- 青山通りから人を誘引する南側の緑のプロムナード。
- 東側を見下ろす。立体的に繋がる4つのテラス。
- 街に対して浮かび上がる青山通り側のインナーテラス。
建築主:
有限会社五光、三菱地所株式会社
表彰建築士
事務所:
事務所:
株式会社三菱地所設計一級建築士事務所
施工:
鹿島建設株式会社
所在地:
東京都港区南青山3-1-34
主要用途:
事務所、物販店舗、飲食店舗
構造:
S造、一部SRC造
階数:
地上13階、地下1階、塔屋1階
敷地面積:
2,405.82㎡
建築面積:
1,272.14㎡
延床面積:
14,739.11㎡
竣工:
2023年2月
撮影:
西川公朗
設計趣旨:
いわゆるテナントオフィスビルは、都市においてどこにでも存在するが故に、大通りに対する景観や都市における空地形成を良質なものにしていく責務を担っている。テナントオフィスビルが、都市に対して少しずつでも積極的に関わりを持ち始めることで、都市と建築の価値を高められないかと考えた。当計画は、象徴的なテラス付きテナントオフィスビルと地域に開かれたポケットパークを創出した民間企業による開発計画である。
計画敷地は、大規模開発が進む大通りに面し、商業地域と住居地域を跨いで位置する。青山エリアでは、表通りから一本小路へ入ると、住宅地のスケール感を併せ持つ街区構造により、ブティック、庭先の植栽等、街の小刻みなシークエンスを楽しめる。また、計画敷地に従前あった既存建物は、低層階にスーパー、上層階に公団住宅といった用途の建物だったことから読み取れるように、元来ヒューマンスケールを備えた敷地である。本計画では表通り(都市スケール・商業地域)と小路(ヒューマンスケール・住居地域)により生まれる都市の二面性こそが、本敷地が持つ魅力(敷地の固有性)と捉え、これを引き出していく建築・ランドスケープデザインを目指した。(梶 隆之、本田 輝明、芥 隆之介)

梶 隆之(かじ・たかゆき)
三菱地所設計
1975年 千葉県生まれ/2001年 日本大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了/2008年三菱地所設計入社/現在、建築設計一部ユニットリーダー/近年の主な業務として、街の表情や環境に強く関わる建築を意識し、施設と景観との関わり方「川﨑技術開発センター」、発生する振動の周辺環境への配慮「KT ZEPP Yokohama」、街の印象を決定づけるビルファザード「豊洲フォレシア」などに携わる
三菱地所設計
1975年 千葉県生まれ/2001年 日本大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了/2008年三菱地所設計入社/現在、建築設計一部ユニットリーダー/近年の主な業務として、街の表情や環境に強く関わる建築を意識し、施設と景観との関わり方「川﨑技術開発センター」、発生する振動の周辺環境への配慮「KT ZEPP Yokohama」、街の印象を決定づけるビルファザード「豊洲フォレシア」などに携わる

本田 輝明(ほんだ・てるあき)
三菱地所設計
1983年 愛知県生まれ/2008年 名古屋工業大学大学院工学研究科社会開発工学専攻博士前期課程修了後、三菱地所設計入社/現在、プロジェクト推進部チーフアーキテクト/近年の主な業務として、超高層複合オフィス「田町タワー」、歴史的建築リノベーション「旧名古屋銀行本店ビル」、都心のホテル「Gate HOTEL TOKYO」、積層する旅館「星のや東京」に携わる
三菱地所設計
1983年 愛知県生まれ/2008年 名古屋工業大学大学院工学研究科社会開発工学専攻博士前期課程修了後、三菱地所設計入社/現在、プロジェクト推進部チーフアーキテクト/近年の主な業務として、超高層複合オフィス「田町タワー」、歴史的建築リノベーション「旧名古屋銀行本店ビル」、都心のホテル「Gate HOTEL TOKYO」、積層する旅館「星のや東京」に携わる

芥 隆之介(あくた・りゅうのすけ)
三菱地所設計
1992年 長崎県生まれ/2017年 大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻博士前期課程修了後、三菱地所設計入社/現在、建築設計一部アーキテクト/近年の主な業務として、「Tokyo Torch Tower」ほか、超高層複合プロジェクトの設計に携わる。敷地が有する歴史や文化、自然環境を丁寧に読み込み、空間化することを心掛けている
三菱地所設計
1992年 長崎県生まれ/2017年 大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻博士前期課程修了後、三菱地所設計入社/現在、建築設計一部アーキテクト/近年の主な業務として、「Tokyo Torch Tower」ほか、超高層複合プロジェクトの設計に携わる。敷地が有する歴史や文化、自然環境を丁寧に読み込み、空間化することを心掛けている
選考評:
テナントオフィスビルという通常であれば、効率のみを優先することに陥りがちなビルディングタイプにおいて、アウターテラスやポケットパークなどの新しい価値を挿入させた点を高く評価した。まず1階にふたつの大通りを繋ぐ貫通通路を整備しているのが素晴らしい。貫通通路に緑豊かなポケットパークを設けることで、オフィスを使わない人にも街を回遊する楽しさを提供している。オフィスエントランスを前面道路ではなく、貫通通路の途中に設けているのは、路面の店舗にとってもプラスであるし、オフィスで働く人びとにとってもプラスになっているのが感じられる。ポケットパークに隣接したレストランも路面店のような趣を備え、貫通通路をより豊かなものとしている。そして何よりもこのビルを特徴づけているのは、オフィス階に2層吹き抜けのアウターテラスを設けていることである。アウターテラスは、高層階で働く人にとって憩いの場となるだけでなく、街の風景を豊かなものにしている。オフィスへの熱負荷を軽減するのにも役立っている。アウターテラスに隣接するインナーテラスの窓が開閉可能で、自然通風が可能となっているのも良い。今後のテナントビルのプロトタイプにもなり得るプロジェクトである。(手塚 由比)

手塚 由比(てづか・ゆい)
建築家、株式会社手塚建築研究所代表取締役
1969年 神奈川県出身/1992年 武蔵工業大学卒業/1992-1993年 ロンドン大学バートレット校(ロン・ヘロンに師事)/1994年 手塚建築企画を手塚貴晴と共同設立(手塚建築研究所に改称,1997年)/1999年– 東洋大学非常勤講師/2001年– 東海大学非常勤講師/2006年 カリフォルニア大学バークレー校客員教授/2023年–東京大学非常勤講師
建築家、株式会社手塚建築研究所代表取締役
1969年 神奈川県出身/1992年 武蔵工業大学卒業/1992-1993年 ロンドン大学バートレット校(ロン・ヘロンに師事)/1994年 手塚建築企画を手塚貴晴と共同設立(手塚建築研究所に改称,1997年)/1999年– 東洋大学非常勤講師/2001年– 東海大学非常勤講師/2006年 カリフォルニア大学バークレー校客員教授/2023年–東京大学非常勤講師








