
当会は、(一社)東京構造設計事務所協会、(一社)東京都設備設計事務所協会および(一社)日本建築積算事務所協会関東支部の3団体、ならびに東京都建築士事務所政経研究会と共同して、東京都に対し令和7(2025)年8月28日に「令和8年度東京都予算等に対する要望書」を提出したところ、次のとおり回答をいただきましたのでご報告いたします。
東京都議会自由民主党
幹事長|小松 大祐 政調会長代行|増山 あすか
売主・買主が安心して中古住宅を取引することができる市場環境の整備並びに既存住宅流通市場の活性化に向け、国に対し、新築の引渡後一定期間(10年)を経過した既存住宅の媒介契約を締結する際に既存住宅状況調査の実施を義務付けるよう働きかけると共に、既存住宅の売主に対し既存住宅状況調査の費用を補填するための補助金制度を創設して頂きますよう要望いたします。
消費者が既存住宅を安心して選択できるようにする上で、住宅が新築時から中古流通時までの全体を通じてその品質及び性能が確保され、その価値が適切に評価されるような市場の形成が必要です。
都は、これまでも消費者向けに既存住宅の売買にあたって参考となるポイントをまとめた「東京既存住宅ガイドブック」や「安心して既存住宅を売買するためのガイドブック(戸建住宅編)」などにより建物状況調査等の利用促進に向けた普及啓発を行ってきました。
さらに、令和5年度からは、民間事業者等が行う建物状況調査や既存住宅売買瑕疵保険、住宅履歴情報の三つの仕組みに関する普及啓発の取組を支援する事業を実施するとともに、買取再販事業者等が建物状況調査や省エネ改修の効果を消費者に明らかにして、適正な評価の下で販売する取組を支援する事業も合わせて実施しており、当該事業では建物状況調査の費用も補助対象としています。引き続き、こうした取り組みにより、建物状況調査等の制度の普及に取り組んでまいります。
また、国に対しては、既存住宅の価値が適切に評価される市場の形成に向けて必要な施策を総合的に推進するよう要望しています。
令和8年度予算額
46,329千円
(住宅政策本部)
安全・安心な「セーフシティ」を構築するため、災害発生時に地域の避難所となる東京都所管の施設について、発災時に速やかに駆けつけることのできる専門家集団である当会に定期検査・報告業務を委託して頂きますよう要望いたします。
建築基準法第12条の規定に基づく定期検査・報告業務は、競争入札方式で委託先を選定しており、検査後の報告で不良箇所等の指摘があった箇所を把握し、適宜、修繕等の対応を行っています。
(教育庁)
既存建築物の改修設計において、改修設計業務の標準的な発注仕様書の策定をご検討頂きたく要望いたします。
その上で、現地調査、基本計画・基本設計及び実施設計等の各設計業務の料率算定基準を早期に設定して頂くよう要望いたします。
改修設計業務の委託に当たっては、施設ごとに工事内容を定め仕様書等に反映し発注しています。
設計に際しては、改修範囲など現場の実態を反映しなければならないため、現況調査は設計業務を行う上で必要な作業であり、委託仕様書に調査の実施を明記しています。
また、石綿含有分析調査など特別に現況調査が必要なものについては、仕様書に明示し適切な費用を加算しています。
なお、基本設計及び実施設計については東京都の委託料算出に係る基準に基づき適切な費用を算出し、設計以前に行う基本計画等については案件ごとに必要な業務を定め適切な費用を算出しています。
引き続き、仕様書等に業務内容を明記し、適切な費用の算出に努めていきます。
(財務局)
建築設備設計技術者の確保のために、都立職業能力開発センターのカリキュラムに建築設備設計を習得できるカリキュラムを設置して頂きますよう要望いたします。併せて、東京都産業労働局の関係部署と建築設備設計技術者の育成・確保に関し検討を行う場を設置して頂きますよう要望いたします。
都では、都立職業能力開発センター・校において、求職者向け訓練で建築に関する基礎的な知識、製図・CAD等を学ぶ科目を実施するなど、建築分野の基盤技能を支える人材を育成しています。引き続き、こうした取組みを着実に実施してまいります。
また、在職者訓練においては建築設備設計の基礎となる、二級建築士の資格取得にかかる講習を行っており、引き続き建築分野の人材育成に努めてまいります。
さらに、「中小企業人材スキルアップ支援事業」により、都内の中小企業等が従業員に対して実施する研修費用の一部を助成し、人材育成の支援を実施しております。
今後は、建設・建築分野などの人手不足に直面する中小企業を対象に、国家資格や免許の取得に必要な講習費用を助成する新たな取組について実施してまいります。
令和8年度予算額
【能力開発訓練】909,693千円
【能力向上訓練】470,861千円
【中小企業人材スキルアップ支援事業】 71,585千円
(産業労働局)









