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倉部 広大(東京都建築士事務所協会会誌HP専門委員会、青年部会幹事、新宿支部、株式会社三悦設計)
普段なら新年会が続く1月でしたが、緊急事態宣言の発令・延長に伴い、極力自粛の日々を送っています。気づけば今年は一度も外でお酒を飲む機会がなく、健康的な日々ながらも寂しい気持ちにもなります。ワクチンが先か温かくなるのが先か……。早く何も気にせず外で飲める日がくればいいですね。
さて、つい先日東北にて震度6強の大きな地震がありました。怪我された方や停電、土砂崩れ等、被害を挙げればきりはないですが、死者が0人というのは不幸中の幸いでした。
報道で見る限りですが、多くの建物が震度6強の地震が発生しても倒壊せずに、日常通りに生活できていることが分かりました。私は構造設計を専門としており、いつ起きるか分からない地震のために、設計していますが、こういった結果が出ることにより、毎日やっていることは間違っていないとほっとします。また、設計者だけでなく、建築に関わる方の日々の業務が報われた瞬間でもあります。勝手ですが代表させていただきます。皆様お疲れさまでした。ありがとうございます。
とはいえ、古い木造建築や窓枠の変形によるガラスの破損、ブロック塀の倒壊などはありました。国でも対策を促している部分ではあるのですが、こういった部分を改善するために私たちがどうすればよいのかと考えさせられます。今あるものを壊してつくり直すことは費用が掛かるので単純にできませんが、これからつくるものに関しては長い年月が経過した後に同じ問題にならないように、設計者として直ぐに対応できるところかと思います。予算の問題もあるので、これも一概にすべてできるわけではありませんが、まずは提案してみるところからでもいいかもしれません。いつか地震が起きても何も壊れないような安心感のある時代が来ればと思います。
倉部 広大(くらべ・こうだい)
東京都建築士事務所協会会誌HP専門委員会、青年部会幹事、新宿支部、株式会社三悦設計
1987年東京都生まれ/2008年 日本工学院専門学校卒業/2008年 (株)ビームス・デザイン・コンサルタント入社/現在、(株)三悦設計
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