年頭のご挨拶
児玉 耕二(東京都建築士事務所協会会長、江東支部、株式会社久米設計)
 新年あけましておめでとうございます。
 一般社団法人東京都建築士事務所協会の会員、賛助会員の皆さまには、令和になって初めての新年を健やかに迎えられたことと心よりお慶び申し上げます。新国立競技場始め競技施設も多くが完成し、オリンピック・パラリンピックの年であることを実感しておられる方も多いことと思います。新しい時代の幕開けとなる節目の年でもあり、未来に向けて歴史が築かれていく年になるような高揚感を覚えます。皆さまひとりひとりが夢と希望を持って、新しい時代へ一歩踏み出す年になることを願っています。
 協会発展のため3つの目標、「働き方改革」、「支部活動の活性化」、「関連団体との連携強化」を掲げ活動していますが、昨年は特に支部活動の活性化に注力しました。8月には多摩活性化プロジェクトの一環で多摩地区のすべての市長に面談し、それぞれの市のニーズをお聞きするとともに、当協会のアピールを行いました。多摩活性化PTの検討を経て、今年は具体策を推進して参ります。今後さらに多摩地区以外でも本部支部一丸となって支部活動のさらなる活性化に努めてまいります。もっともっと地域に信頼され、仲間を増やして地域での存在感を高めていきましょう。
 マネジメント支援センターを昨年11月に設立しました。未だ助走段階で、保険制度等6つのアイテムでのスタートです。今後は会員ニーズの強いところからサービスアイテムを増やし、数年後には事業継承等にもサービスを拡大し有意義なセンターへと発展させたいと思っています。
 また、昨年7月には東京建築設計関連事務所協会懇話会(TARC)を、構造設計、設備設計、積算に携わる会社の協会の協力参加のもと立ち上げました。社会ニーズの変化やBIMの進展など私たちを取りまく環境は厳しさを増す中、建築士会やJIAとの連携に加え、建築設計業界全般と意思疎通を図り連携強めていく必要があると考え、一歩踏み出したところです。
 毎年9月の恒例行事「建築ふれあいフェア」も昨年20回目となり、たいへん盛大に行われました。昨年はTARCのメンバーである東京構造設計事務所協会も参加し、人気のブースを出していただきました。さらに今年は5月に多摩センターで開かれる「こどもまつり」に参加して「ミニ建築ふれあいフェア」を開催し新宿以外の地域にも展開する予定です。
 昨年3月には建築関連新聞社や地域テレビJ:COMの記者を集めて当協会の活動について発表会を開催し、7月にはTARC設立の記者発表、そして12月にはマネジメント支援センター設立の記者会見も開き大きくアピールしました。協会外への広報活動を活発化させ、当協会を建築界においても、さらに一般都民にも広く認知してもらう活動にも努めています。今年もさらに積極的広報活動を進めていきます。
 構造技術専門委員会では昨年9年ぶりとなる建築構造設計指針(オレンジ本)改訂を行いました。多くの設計者に構造設計指針として活用されてきた指針ですが、概ね10年ごとの改訂発行となっており、今回は2次部材の設計指針や木造・木質構造の設計指針を追加しました。建築技術の分野でも当協会は業界をリードし、技術の発展向上に努めて参ります。
 当協会は日事連に30名以上の委員を派遣し重要な役割を担っていますが、変革期に当たりさらに積極的に協力して重責を担い、建築設計界の発展に大いに寄与していく所存です。会員の皆さまの、今までにも増しての叱咤激励、協力支援のほど、切によろしくお願いします。
 結びになりますが、皆さまにとりまして新年が幸多い年になりますことを祈念申し上げ、年頭の挨拶とします。
児玉 耕二(こだま・こうじ)
東京都建築士事務所協会会長、江東支部、株式会社久米設計
1951年 宮崎県生まれ/東京大学大学院修士課程修了/1976年株式会社久米設計入社/同取締役副社長を経て現在、同監査役/2017年11月に一般社団法人東京都建築士事務所協会会長に就任