私の趣味 ㉑
自彊術
鈴木 照男(東京都建築士事務所協会中野支部、株式会社建築設計エスカルゴ)
建築ふれあいフェアでのデモンストレーション。
自彊術普及会の全国大会。
 私にとって、自彊術は趣味ではなく生活の一部です。
 自彊術との出会いは、平成22(2010)年1月、中野区東中野のスナックでのことでした。ひとりの女性とカウンターで隣り合わせに座わり、彼女が「自彊術」という言葉を発したことから。聞きなれない言葉なので、紙に書いてもらったが読めなくて、「何て読むの? それは何?」、「健康体操なの。論より証拠。三軒茶屋に来てみない」。
 さっそくいわれるままに会場へ。見よう見まねで約90分、ストレッチのような体操で、終わってみれば、少し汗をかき爽やかな気分になれました。1回だけではよくわからないので、毎週通い続けるうちに、数回経ったころでしょうか、私は頸椎の損傷及び腰の疲れで、手足のしびれや時折起きるめまいに悩まされていたのですが、それらの症状が改善されていたことに気付いたのです。
 医者には年のせいにされていて、まったく改善されなかった症状が、週1回の体操で、わずか1カ月で改善されるなんて驚きでした。先生にもっと正式に習いたいと申し出て、先生の師匠の開催する教室に入会しました。渋谷の自彊術普及会の認定教室です。
 それから本部のある駒込の道場に転籍し、指導者を目指して研鑽しました。自彊術との出会いとなった先生の助手となり、東中野と新宿とに教室を開設し、平成27(2015)年には私が教室の代表となりました。現在は南大塚教室と3会場で生徒数45人に教えています。また、機会あるごとに出向いて、自彊術の素晴らしさを伝道しています。
 自彊術は、全身の血行をよくし、姿勢を正して、人間の本来持っている自己治癒力を、免疫力を高めることにより助長させる健康体操です。
 大正5(1916)年、中井房五郎という当時の天才マッサージ師が、療法に基づいて考案しました。
 何の道具も使わず、自分の体ひとつで、いつでもどこでも年齢を問わずできるのが特徴です。身体が健康体になると精神的なものまで落ち着いてくるので、心身とも健康になれます。現在では自彊術愛好者は全国で約6万人おり、全国津々浦々で教室が開かれています。ぜひ実際に体験されてみてはいかがでしょうか? きっと、もっと早く出会いたかったと思うはずです。
鈴木 照男 (すずき・てるお)
東京都建築士事務所協会中野支部、株式会社建築設計エスカルゴ
1947年 東京生まれ/1970年 武蔵工業大学卒業/1986年 柳建築設計事務所を経て事務所開設
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