「江東区立有明西学園」見学会
第5ブロック|平成30(2018)年9月28日(金)
白石 秀樹(東京都建築士事務所協会江東支部長、(有)アーキッズ一級建築士事務所)
天然木の種類名が書かれている柱。
普通教室の様子。
柱のない窓のランチルーム。(撮影:白石 秀樹)
体育館。上部はプール。
参加者集合写真。
懇親会。
 「江東区立有明西学園」の見学会が、株式会社竹中工務店の葛和久さん、栗田献さん、山田貴夫さんのご案内で、第5ブロック(江戸川支部:武内支部長、金本副支部長、青谷理事、葛飾支部:植竹常任理事、墨田支部:鈴木支部長、大日向副支部長、江東支部:岩﨑、源間、山崎、山上、揚、北原、白石)の参加で行われた。
 平成30(2018)年4月に開校した有明西学園は、江東区初の小中一貫の義務教育学校として建設された。基本設計・監理が株式会社久米設計、実施設計が久米・竹中共同設計企業体と、共に東京都建築士事務所協会江東支部の会員事務所によるものである(施工:株式会社竹中工務店)。
 「木の学校」をつくりたいとの江東区長の強い要望と、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、「木」にまつわる地場産業のアピールの一環という江東区のニーズがあったという。
 玄関の中に入ると木の優しいぬくもりがあり、とても明るく広々としていて暖かさが感じられる。体育館・プールは小中用に各2カ所あり、体育館上部にプールがある計画になっているので、学校というよりはリゾートホテルのような素敵な印象を受ける。木と白を基調とした設計の普通教室では、竹中工務店の「燃エンウッド®」柱・梁の説明、室内細部にわたる仕上等の工夫について説明をいただいた。
 最上階にあるランチルームの窓側は柱のないデザインになっている。その構造について栗田さんから丁寧に説明をいただき、たいへん参考になった。廊下、階段にもさまざまな工夫がこらされており、普段なかなか見ることができない所を見学できたことは、貴重な体験だった。こんな素晴らしい学校で授業を受けられる子どもたちはさぞ幸せなことだろう。
 見学後の豊洲での懇親会でも話に花が咲き、楽しく、とても勉強になった見学会であった。
白石 秀樹(しらいし・ひでき)
東京都建築士事務所協会江東支部長、(有)アーキッズ一級建築士事務所