VOICE
栗田幸一

本会70周年記念講演で東工大名誉教授 藤岡洋保さんから、明治神宮の建造秘話をお聴きした。
団塊世代の私は、戦後教育の影響か近代日本のことをほとんど認識していません。明治が「文明開化」といわれていますが、へそ曲がりに捉えると江戸時代に文明はなかったのか? 大東亜戦争以前の日本はすべて「悪」。特に神道は軍国主義の象徴のようなことと思っていました。
もう一度近代のことがらを振り返ってみると、日本のすばらしさが見えてきます。そのひとつとして明治神宮は当時の人びとに愛され、日本各地からの援助でできたと読みました。
藤岡さんの話から明治時代の「国民」の考え方、焼失後の神社のあり方がよく理解できて、短い時間でしたが有意義な講演でした。TAAFも主権在民ならぬ「主権会員」を貫いていかねばならないと感じました。閉鎖的な組織でなく会員に開かれたTAAFとしたいものです。(栗田 幸一)
栗田 幸一(くりた・こういち)
東京都建築士事務所協会理事
1949年 東京浅草生まれ/祖父、父と3代目/1970年 東海大学工学部建築学科卒業/1970〜74年 伊奈建築設計事務所/1975年 父の経営する株式会社栗田建築事務所入社し、現在、代表取締役/台東支部
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