都区内建築巡りと親睦会
第4ブロック|中野支部
田辺 博司(第4ブロック/東京都建築士事務所協会中野支部、一級建築士事務所田辺構造事務所)
赤坂迎賓館前庭にて。
「TOD'S表参道ビル」(設計:伊東豊雄、2004年)と「表参道けやきビル」(設計:團紀彦、2013年)。
「プラダブティック南青山」(設計:Herzog & de Meuron+竹中工務店、2003年:右)と「ザ・ジュエルズ・オブ・アオヤマ」(設計:光井純、2005年:左)
「サニーヒルズジャパン」(設計:隈研吾、2013年)。
「すみだ北斎美術館」(設計:妹島和世、2016年)前で記念撮影。
 第4ブロック(中野、杉並、豊島、板橋、練馬支部)では毎年、親睦旅行が挙行されており、本年(2017年)の幹事支部は中野支部であった。そこで平成29(2017)年11月10日(金)に、近場である東京都区内での著名建築巡りと親睦会の開催を企画した。建築巡りは、調べていくうちに表参道から南青山にかけて多くの話題性のあるデザインの建築物があることがわかり、それらのいくつかと、平成20(2008)年に改修され昨年(2016年)から一般公開されている「赤坂迎賓館」(設計:片山東熊、1909年/本館改修設計:村野藤吾、和風別館設計:谷口吉郎)、南青山にある「根津美術館」(設計:隈研吾、2009年)、平成28(2016)年に開館した「すみだ北斎美術館」(設計:妹島和世)を巡ることとなった。
 ツアーは大型バスをチャーターした。目玉であった「赤坂迎賓館」の見学申し込みが抽選であったため、万全を期して時間差をつけ別名で25名2組を確保していたが、参加者は当初の想定を上回る30名に達した。見学は申し込み人数を上回ることができないため、2グループに分け、バスの運行スケジュールをパズルのように遣り繰りし、赤坂と南青山を行き来する計画になった。
 当日は幸いにも好天に恵まれ、「TOD'S表参道ビル」(設計:伊東豊雄、2004年)と「表参道けやきビル」(設計:團紀彦、2013年)、そこから南青山まで徒歩で周辺を見物しながら「プラダブティック南青山」(設計:Herzog & de Meuron+竹中工務店、2003年)と「ザ・ジュエルズ・オブ・アオヤマ」(設計:光井純、2005年)、またバスで「サニーヒルズジャパン」(設計:隈研吾、2013年)を巡り「根津美術館」で2グループに別れた。
 「根津美術館」は元東武鉄道の社長の根津嘉一郎の収集品を展示するために開設された美術館で、特別展「鏨の華」で展示されていた「刀装具」が美術品であることを改めて認識した。庭園も素晴らしかった。「赤坂迎賓館」では、折しも先週トランプ大統領が来日した影響を受けとても混雑していた。ここで2グループが合流した。
 「すみだ北斎美術館」では常設の北斎展のほか設計者の妹島和世展が開催されていた。この建物は斜めの壁と柱の混在した特殊な構造で床はボイドスラブとなっている。施工は大林組と東武谷内田建設であるが難工事がうかがえる。道路事情が悪く着いた時には夕方になり集合写真のころには薄暮での撮影となった。バスで月島に渡り、もんじゃ焼きでの親睦会となった。
田辺 博司(たなべ・ひろし)
一級建築士事務所田辺構造事務所、東京都建築士事務所協会中野支部
1947年 京都府生まれ/2005年 東日本旅客鉄道株式会社(株式会社ジェイアール東日本建築設計事務所出向)退社/2006年 株式会社ジェイアール東日本建築設計事務所(非常勤)、一級建築士事務所田辺構造事務所開設/2015年 株式会社ジェイアール東日本建築設計事務所退社、現在に至る
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