VOICE
大平 孝至(東京都建築士事務所協会会誌HP専門委員会・台東支部監事、株式会社ダイリン一級建築士事務所)
息子、私、父の親子三代。
私の父は、福島県小名浜市の水産学校を卒業して、叔父が営む鉄工所からスタートし、車(二輪、四輪)、クルーザーへと事業を展開していきました。私が小学校の時、上野から茨城に引っ越し、マリーナ施設やクラブハウスを家族でつくり上げ、クルーザー駐船事業が始まりました。
私は高校生まで、父親の背中を見ながら、ゼロから築き上げることや、壊れたものを修理して使うことを学び、最近の週末は天気が良けれは高圧洗浄、ペンキ塗りやコーキング等の建物の維持から、中学のころから自分で回路図を設計してのアンプやスピーカー等、自作の真空管オーディオを楽しんでいます。
小さいころから、私が絵を描くことや写真を撮るとこが好きなのをよく知っていた父は、事業をそのまま継ぐのではなく、自分の好きな道を歩むよう背中を押してくれましたので、建物をつくること、設計はいちばん楽しいのではと思い、建築士を目指しました。事務所登録をしたてのころは会社の一部門で仕事も少なかったですが、父亡き後は設計が主軸となり今に至っています。
息子は子供のころから船艦のモデルづくりに夢中で、高校生になり進路を決める時、私と同じ仕事に就くことへはだいぶ抵抗があったようですが、そんな中、大型船の艤装は建築物の設備に等しく、居住性を高めて快適な空間をつくり出すことに気がつき、迷うことなく設備設計の道を歩むこととなりました。
今年は株式会社PAC入社7年目の息子と同じ台東支部で研修旅行に参加することができ、誠に嬉しく光栄の至りです。事務所協会は建築でも得意の分野がそれぞれ異なるのでお互いに支え、高めあえる絶好の場所です。
大平 孝至(おおひら・たかし)
東京都建築士事務所協会会誌HP専門委員会・台東支部監事、株式会社ダイリン一級建築士事務所
1984年 東京電機大学建築学科卒業/株式会社ダイリン一級建築士事務所勤務。マクドナルド、松屋、鳥貴族等、チェーン展開の飲食店の建築設計及び店舗デザイン設計をする。
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