飛鳥山の季節と建築を巡る見学会
第2ブロック|令和8(2026)年6月14日@北区飛鳥山公園
李 雅⼦(旧姓三平)(北支部、三平建設鉄⼯株式会社)
飛鳥の小径で。
飛鳥山博物館。律令時代の倉庫を復元。
飛鳥山博物館。*
 第2ブロック主催による「飛鳥山の季節と建築を巡る見学会」を北支部の担当で開催した。当日は飛鳥の小径、「飛鳥山博物館」、「渋沢史料館」、「晩香廬」、「青淵文庫」などを見学した。見頃を迎えた紫陽花が咲く飛鳥の小径では、見学を進めるにつれて参加者同士の交流も自然と生まれ、和やかな雰囲気の中で見学を行うことができた。
 飛鳥山は武蔵野台地の東端に位置し、地形的にも特徴のある場所である。「飛鳥山博物館」では、武蔵野台地や関東ローム層の成り立ち、北区周辺の地形の変遷について学ぶことができた。また、この地域では貝塚も発見されており、縄文時代には現在の北区周辺まで海が入り込んでいたことが分かる。土地の成り立ちや地層を知ることは、建築物を支える地盤を理解することにもつながり、建築士にとって大変興味深く有意義な内容だった。
晩香廬。
晩香廬。*
青淵文庫。
青淵文庫。
 続いて見学した「晩香廬」と「青淵文庫」は、渋沢栄一ゆかりの貴重な歴史的建築である。「晩香廬」は1909年に建てられた木造の洋風茶室で、英国風の意匠と日本建築の要素が調和した和洋折衷の建物。一方、「青淵文庫」は1925年に建設された鉄筋コンクリート造の書庫兼接客施設で、ステンドグラスや装飾タイルなど美しい意匠が施されている。建物の随所に見られる手の込んだ装飾や丁寧な仕上げに目を向けると、当時の職人たちの高い技術や建築に込めた思いを感じることができた。また、「青淵文庫」は渋沢栄一の喜寿を祝うために多くの関係者の寄付によって建設されたことから、渋沢栄一に寄せられた人びとの敬意や期待もうかがい知ることができた。
 今回の見学会を通じて、建築は単独で存在するものではなく、地形や歴史、文化と深く結び付いていることを改めて実感する機会となった。飛鳥山の豊かな自然や歴史的建築に触れながら、参加者の皆様にとって新たな発見や学びのある会となっていましたら幸いである。
公園内のカフェレストラン「飛鳥山公園 APRON MARK」。
「飛鳥山公園 APRON MARK」での懇親会。*
 また、懇親会は「飛鳥山公園 APRON MARK(エプロンマーク)」にて開催した。協力会員の方にもご参加いただき、美味しいお料理と落ち着いた雰囲気の中で、情報交換や交流を深めるひとときとなった。このような交流を通じて、新たなつながりが生まれる機会ともなり、見学会と併せて、会員相互の親睦を深める機会となったら嬉しく思う。
 ご参加いただいた皆様、そして見学会の開催にご協力いただいた関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
李 雅子(りー・まさこ)(旧姓:三平(みひら))
三平建設鉄工株式会社一級建築士事務所 建築設計担当、二級建築士、東京都建築士事務所協会北支部
1983年生まれ/大学卒業後、保育士として勤務/その後、ニュージーランドで短期の語学留学とボランティア活動を経験/帰国後は実家の会社で勤務する傍ら、中央工学校夜間部で建築を学ぶ/卒業後は設計事務所で実務経験を積み、マレーシアへ移住/約10年間、家事・育児に専念した後、帰国して実家の会社に入社
カテゴリー:支部 / ブロック情報
タグ:見学会